葉酸とは?
葉酸(プテロイルグルタミン酸)は、ほうれん草の抽出物から発見された水溶性のビタミンB群の一種で、ラテン語の「葉」を意味する「folium」と「酸」を意味する「acid」から、葉酸(Folic acid)と命名されました。
それ以前に発見されていたビタミンM、U因子、ビタミンBcなども葉酸あるいは葉酸含有物であること、通常の食材中の葉酸の構造が「プテロイルグルタミン酸」であること等が明らかにされています。
葉酸は、その名称と由来から植物性食品だけに含まれているように思われますが、動物性食品である牛やブタのレバーなどにも多く含まれています。
葉酸とは、葉酸活性を持つ誘導体の総称で、生体内ならびに食品中では多様な形態で存在しています。
通常の食材中の葉酸(プテロイルグルタミン酸)は、ほとんどがその構造に複数のグルタミン酸が結合した「ポリグルタミン酸型(PteGlun)」ですが、サプリメントなどに添加されている葉酸は、グルタミン酸が一つ結合した「モノグルタミン酸型(PteGlu1型)」です。
「ポリグルタミン酸型(PteGlun型)」の葉酸が体内に吸収されるためには、消化管で「モノグルタミン酸型(PteGlu1型)」にまで分解されなければなりません。
そのため通常の食材に含まれているポリグルタミン酸型(PteGlun型)の葉酸の吸収性は低いことが知られています。
プテロイルモノグルタミン酸(PteGlu1型)で葉酸を摂取したときの吸収性を100%とすると、食材から摂取するポリグルタミン酸型(PteGlun型)の葉酸の吸収性は約50%と見積もられています。