◆「ネズミの頭」混入経路は迷宮入り?
こうした指摘にもかかわらず、400グラム入りの大型「カラオケ・セウカン」の袋から発見されたという「ネズミの頭と推定される異物」の混入経路は迷宮入りとなる可能性が高くなっている。17日に食品医薬品安全庁が初めて事件を公開したときは、「中国・青島の農心工場で生産された半製品に混入された可能性が高い」と発表されたが、関係者は「根拠が不十分な推論を安易に発表した」と指摘する。
農心側も、異物を発見した消費者が訴えた後、数回にわたり中国工場に対し調査を行ったが、問題点を発見できなかったと主張している。また、最近行われた中国保健当局の調査でも特に問題はなかったと伝えられた。中国保健当局は、特にネズミが食品に入ることに神経質になっており、ネズミの混入を防止する防護壁を設置するなど、対策を徹底しているとしている。このため、中国保健当局は「韓国で起きたことを中国側に押し付けている」と強く反発、外交問題に発展する兆しすらある。
農心の幹部は25日、「消費者が混入を訴えてから、農心は1カ月も問題を隠してきたと批判されているが、その間は原因究明のため最善を尽くしていた。ネズミが混入する可能性があるのかどうかを調べるため、実験用のネズミを数十匹購入し、製造工程の各段階でさまざまな実験をしたが、あのような異物が混入するのは不可能だという結論に達した」と語った。しかし「結論はともかく、こうしたことをとやかくすること自体、さらに信頼を失わせるので、自制するしかない」とも話している。
このため、複数の市民団体は「食品履歴追跡制」などを導入し、食品製造段階別に問題を把握すべき、と主張している。
朝鮮日報/朝鮮日報JNS