縄文時代から食べられ、日本人の食生活を支えてきた「雑穀」。コメ、ムギ以外の穀類の総称で、日本ではキビ、アワ、ヒエなどが知られている。これらは栄養価も高く、善玉コレステロールの値を高める効果があるという。また白米に比べて食物繊維も数倍含み、腸内環境を整え、便秘予防に効果的とされている。このため近年、健康食として注目され、家庭での利用が増え、アイデア料理を提供する料理店が人気を呼んでいる。(渋沢和彦)
ランチタイムに、東京都新宿区弁天町の住宅地にあるレストラン「つぶつぶカフェ いるふぁ」を訪ねた。雑穀の著書も多く、先ごろ『雑穀グルメ・ダイエット』(サンマーク出版)を出版した食デザイナー、大谷ゆみこさんが経営する店だ。
「雑穀は白米や小麦と比べ、味わいが濃く、食感も多彩。人の体が求める栄養素の宝庫」と、20年以上前から雑穀に注目して料理を実践してきた。「おいしく、楽しく」が店のコンセプトで、自慢は雑穀のオリジナル料理だ。
ヒエを素材にしてまるで白身魚のような食感に仕上げたフライ、高キビをひき肉のような味わいにした「高キビのハンバーグ」など意外性のある料理のほか、砂糖を使わずに甘みを出したスイーツなどがあり、雑穀のイメージを超えたメニューに驚かされる。
店内は女性客がひっきりなしにやってきて大にぎわい。ランチは1000円ほどで、千葉市からやってきた女性会社員(24)は「うわさを聞いてやってきました。驚くほどおいしい。雑穀のイメージが変わりました」と話す。
産経ニュース
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