厚労省は約340人しかいない検疫所の監視員を増員する方針だが、それは「今まで以上の検査をするため」ではなかったのか。いったい何人いれば必要とされる検査ができるのか、きちんと把握しているのだろうか。ひょっとすると、現在の規定数を検査するだけでも、数十人の増員が必要かもしれないのだ。おざなりに人数を増やして、大臣が「これで大丈夫」と言っても、それでも現場に無理があると、またウソをつかなければならなくなる。
農水省も厚労省も消費者の安全を守ることを本気で考えていないということなのだろう。「食の安全」の監督を消費者庁に移管するのは当然のことだ。もちろん、消費者庁が本当に消費者の立場に立って毅然とした態度が取れるということが大前提だが…。(食品問題評論家 垣田達哉)
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