多くの国民が運動不足で、食習慣が乱れている-。厚生労働省が30日発表した「国民健康・栄養調査」からは、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)をはじめ、生活習慣病に陥る可能性が高い現代人の生活実態が浮き彫りになっている。
■メタボ該当者増加
放置すれば糖尿病や脳梗塞(こうそく)などになりかねないメタボリックシンドローム。40~74歳の中高年男性の2人に1人、女性の5人に1人がメタボリック症候群の該当者か、その予備軍であることが判明した。該当者と、その予備軍は計約1940万人と推定している。
前回調査よりも若干数字は上がっており、厚労省は「4月から始まったメタボ検診制度の取り組みをしっかりと手がけていく必要がある」としている。
■4割が「運動しない」
日常生活で1日60分以上歩いたり、自転車に乗ったりといった、体を動かすことをしていない人は20~50代男性の4割以上を占め、女性でも20~40代で4割以上となった。
年代別でみると、職場で中核となって働いている30~40代の男性で、運動不足の人は5割近くに達した。また、1年間継続して、1回30分以上の運動を週2日以上行っている人は30代男性が最も低く、女性は20代が最低だった。逆に男女とも60代以上は健康に気を使い、運動を習慣的に行っている傾向が見られた。
産経ニュース